好きを語りたい櫻餅

思い出の中の出来事はいちいち確認せず勢いにまかせるので正確ではないし、ライブや舞台の感想もその瞬間から忘れていくのを必死でかき集めてるので正確ではありません。網膜に録画機能をつけたい(悲願)

あなたの濱田めぐみはどこから?

私とミュージカルとの出会いは、小学生の時に通っていたバレエ教室。創作舞踊研究所と銘打たれていて、子供クラスもクラシックとモダン両方やってるところ。大人になって舞踊界に多少縁ができてから、主宰の先生が現代舞踊の世界でもわりと名のある方だったとわかったのですが、確かに今考えてもなかなか意欲的な作品が多くて。風の谷のナウシカ公開から間もなく創作舞踊でナウシカを上演してたり。地域でも評判の美女でバレエとフィギュアを両立している憧れのお姉さんがナウシカ、我々の子供クラスで図抜けて可愛くて上手い子が谷の子供達、私とつるんでた大柄ぽっちゃりズは仲良く王蟲の真ん中を射止めるなど。小さくて覚えてないけどやっぱり大先生が大ババ様だったのかなあ。何か残ってるなら見たい。

それはさておき、やはりキャッツ日本初演から間もなく、私が小学校低学年の時にキャッツ・エクスプレスというタイトルで、ストーリーたぶんあっちのキャッツと全然違うけど、かなり歌もある作品があって。ラストの曲は子供クラスも全員出て歌うやつで。それがすごくすごく好きだった。今も強烈に覚えてる。袖の奥で待っていて、転換で綱元さんがぐわーっと手動で幕を動かして、舞台の上が一瞬にして別世界になって、出て何か踊って伏せて待って、舞台面の埃っぽい匂い、曲がかわって、全員立ち上がって、歌って、曲のラストに向かって嘘みたいに明るくまぶしくなって、圧倒的な音と光に包まれて全員で精一杯歌って、幕が降りて、もう一度開いたら今度は急に現実感のあるまぶしさになって、すごい拍手の音に驚いて、一緒に歌って踊ったみんなでお辞儀をして。なんか胸がいっぱいでじーんとして急に泣きそうになって我慢して。はけたらさっきの綱元のおじさんがまたぐわーっとやってて。さっきの別世界はこの人が作ってるんだって思った。舞台裏が好きなのはここからですがこれはまた別の話。

あと母の洗脳で低学年時の帰宅後は毎日のようにずっとテレビでメリーポピンズとサウンドオブミュージックとナウシカラピュタがリピート再生されてる中で本を読んだり一緒に歌ったりしながら、ジュリーアンドリュースとオスカーハマースタイン2世、宮崎駿久石譲に育てられました。4年生で合唱部に入り、アマデウスの劇中歌を歌うことになって、ミュージカル映画と言っていいかどうかわからないけど、モーツァルトイヤーで盛り上がったこともあり、アマデウスも鬼リピしてた。その後は合唱部と吹奏楽部で忙しく、中学の時に全国巡業にきた四季のキャッツを母に連れられて観たが、その時はとにかく眠くてあまりぴんとこなかったな。

上京してしばらくして四季劇場ができ、1998年ライオンキングが爆誕。全てがパワフルで目新しく面白く、学生料金や立見で通う。通ってると、全く同じ演出で誰も何も間違えてないのに、キャストによって印象が違ったり、同じキャストでも日によって違ったり、というのが面白くなって更に通う。中でもオリジナルナラの濱田めぐみさんがすごく上手くて、上手い人は他にもいるけど、めぐさんは観るたびに上手いを更新して上手いの向こう側へ行くことに興奮して、めぐさん回を中心に観るようになる。

めぐさんが他の作品に出るとそれを観たりしてるうちに当時の四季のラインナップをひととおり観る。並行して有名作品があると東宝も観て、2000年東宝エリザベート爆誕。プリンス芳雄の産声を聞く。あと年代は定かではないけど、四季では石丸幹二さんのラウル子爵の貴族すぎる姿と見かけ倒さない歌の確かさに驚愕してしばらく追って、壁抜け男の洒脱さ、石丸vs下村のハムレット対決の絶対綺麗に決まってる苦悩する青年、など満喫。他にも坂健さん知寿さん麻美さんと好きな人はたくさんいたけど、やっぱりめぐさんのアイーダウィキッドを何度も観られたことは人生の財産。えーと、出会いの話だからそれぞれを掘り下げるのはまた別の話で。

めぐさん四季卒業後、どうなることかとてもはらはらしたけど、無事に大手ホリプロで大事にしてもらえて、作品が途切れず、ありがたい限り。FCもできて、ギャップ萌えな素顔をのぞかせてくれるところもあり、更に推していくことを誓う。しかも今までにある役柄も今までにない役柄もたくさんあって、歌で必ず圧倒してくれるし、どれも見事に期待に応えてくれるし、期待を超えてくれるのが本当に嬉しい。どうにか卒業後の全作品を1回ずつは観れてると思う!舞台で観ると、ああもうこの人は今が最高なのかも!この後だんだん声が出なくなったりするかもしれないけど、わたし今この瞬間を忘れないよ!っていうくらい、最高だと思うのに、その次に行くと決まって前よりすごくなってると思わされる。すごい。すごい人なのです。国宝です。